2008年03月22日

モノクロームの景色


お世話になった大学時代の先生が退官されるということで開かれた、
最後の講義とセレモニー的なものに参加してきたのは先日の話。





学内に入ること自体が数年ぶりで感慨深いものがあったが、
ちょうど大学入試結果が掲示板に貼られているのを見ると、
10年ほど前、同じ場所に自分も立って掲示板を眺めたのを思い出した。
自分が学生だったころと外観が様変わりしている学部棟、
新しくなっている自動販売機、撤去された灰皿……
それでも、当時と同じ場所にあるベンチに座って
缶コーヒーなんかを飲んで目の前の光景を眺めてみると、
昔の自分たちが隣にいるように感じるから不思議だ。
モノクロームの自分たちの会話や笑い声が聞こえてきそうで、
それがどこか悲しくも思える。


学部で一番大きな講義室で行われた授業は
今となってしまえばなかなか思い出せないような内容も含まれていたものの
段々になっている席に座って黒板を眺めると
どこかタイムスリップしたような錯覚さえ覚える。
窓から差し込む西日と、机に長く伸びる受講生の影。
現役の学生もいましたが、殆どが卒業生が占める中、授業は進む。


学生時代に交友関係の広くなかった私にとっては
研究室に所属していた先輩や同期、後輩の面々が知り合いの大多数を占めるが
大学を卒業後、全く連絡を取っていなかった懐かしい人たちと
数年ぶりに再開してみて、時間が流れたことを思う。


授業のあとは、それらの面々と飲んでは騒ぎ、飲んでは騒ぎの繰り返し。
世間に出てからは世間体もあるし、久しくそんな状況に置かれたことも、
自分から進んでそういう場にでかけることもなかったが
風邪でもないのに喉が痛くなったことも久しぶりだった。
本当、いつぶりだろう?と考えると、卒業式以来となるし
最初は「ちょっと高いな」と思った会費にも
お金で得られないものもあるな、と思った。
あちこちでデジカメのフラッシュが光り、ムービーの撮影。


友人宅で昔の写真をみんなで眺めたのだけれど
当時、使い捨てのカメラで撮って現像した写真が、どこか貴重に思えた。
時には「何だ、この写真?」というようなミスショットも紛れていて、
「何だっけ、これ?」と皆で回す光景も、
デジカメで写真を撮ることが当たり前となっている今ではあまり起こりえない。
誤って撮ってしまった写真は、その場で消去してしまうから。
そして、考えてみれば、現像が上がってくるまでの
どこかドキドキ、ウキウキするような感覚も忘れている。


自分でも、動画の撮影をすることがこの数年、増えている。
だが、その時の何気ない動作や会話が全て記録されていることは凄いけれど、
一瞬一瞬の動きを切り取った写真のほうが、最近は味を感じる。
だから、たくさんシャッターを切った。


そしていつか、この写真を見て、しみじみと思うのだろう。
あの時は楽しかったな、と。


(管理人H)



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posted by マイホームいしかわ編集部 at 19:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 編集部員のオフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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